2013年と最近のアメリカ映画です。ゾンビ映画の変化球バージョンとでもいいましょうか。
原題は「CONTRACTED」で、「結びつけた」「契約した」他に「縮めた」なんて意味だそうですが、正直、見終わったあとでも、ピンときません。良くも悪くも邦題の方が理解できます。
監督はエリック・イングランド、主演はナジャラ・タウンゼント。スレンダーで美人の女優さんです。
話は単純ですが、冒頭に変化球バージョンと書いたように、一般的なゾンビ映画とは異なっています。ゾンビ映画の多くは(全てではありませんよ)、ゾンビ事件が発生してから、いかにゾンビにならないように対応するかが主題になっているのに対して、本作は邦題のとおりにゾンビ菌(?)に感染してしまった主人公がゾンビに変わっていく過程を描いたものとなっています。
話はどうやら男が死体に対してよからぬことをしているらしき、ごく短い画から始まります。
場面変わって、パーティー会場で浮かぬ顔をしているサマンサ(ナジャラ・タウンゼント) 。恋人と上手くいっていないようです。パーティーでは日ごろから思いを寄せられている青年から声をかけられるのですが、無視をして飲んでいます。この時にサマンサは気づいていませんでしたが、パーティー会場に到着した瞬間から、怪しい男(冒頭の男らしき)に目を付けられていました。
サマンサは酔っ払ってグラスを落としてしまった時に、男から見覚えのないグラスを渡され、それを飲んだところ、意識が朦朧として、車の中でいたしてしまいます。
さて、翌日、目を覚ますと寒さを感じます。異常のスタートです。この日は、(元?)恋人ニッキーと会うも、彼女の冷たい態度に寂しさを感じ、実家では母とギクシャクしてしまいます。
2日目、性器(?)からの異常な出血と下腹部の発疹(と、本人は言ってますが、皮膚が荒れているほか、血管が異常に浮き出ています)、味覚異常、オーダーの声(レストラン勤務)が轟音に聞こえる、目が充血する等々の症状が現れてきます。また、夜になると歯磨き中に奥歯が抜けたり、トイレではアソコから蛆虫らしき物が…
3日目、昨夜、吐き気からトイレで寝てしまった状態から目を覚ますと、上と下から大量の出血。シャワーを浴びようとするも、温水の熱さを感じられずに火傷をする等、どんどん悪化しています。この後、破滅へ向かって一直線に進んでいくのです…
映像も美しいし、人間がゾンビ化していくメイクも素晴らしい思います。ドラマの組み立てもよくて、静かな作品でありながら飽きることなく引き込まれます。お店の都合で病院へ行けずにレストランで調理をしなければいけなくなるも、腐った指の一部が料理に入ったのをお客様に出してしまった場面での痛ましさ…、花の展覧会へ出品する機会を得るも、まともに手入れが出来ていない花をもっていき、断られてしまう場面での悲しさ…等々、普通のゾンビ映画ならギャグにしてしまうような場面を切なく表現できています。
では、「最高の映画の一つか?」と聞かれたら、迷うことなく「ノー!」と答えます。な・ぜ・な・ら・・・サマンサの性格が異常にムカつくのです!母親に対して、医者に対して、友達に対して等々、鑑賞しながら感じることは「早く死ねや、このク○女!」と、いうことです。
ゲイ(レズ)の表現も薄っぺらいし(ミッキーと出会ってから、レズに目覚めたそうで、わずか10ヶ月!)、母親との葛藤も、単なるワガママ娘としてしか描けていません。もう少し、感情移入できる人物にして欲しかったですね。
あと、サマンサが一方的に熱を上げている恋人のミッキーも、どうかと思います。清楚な感じのサマンサと対比しているのか知りませんが、鼻と口にピアスをし、化粧も態度も完全にビッチ。ああいうのが、良いんですかね?
まあ、ゾンビマニアでしたら、見る価値はあると思いますが、イライラするのはご承知おきを。
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